銀座のトンボ

東京で高校時代の友達のお宅にお邪魔させてもらった。
銀座の駅から徒歩数分にある高い建物の18階。


大分にいらした時に一度お会いしたことのある彼の奥様は、
現在某国立大の准教授なんだけど、とってもチャーミングな方。
おいしい手料理や、日本酒をたくさん頂いた。
しかし、こういう高いところにあるお部屋から観る夜景ってすごいなあ〜


暑くもなく、寒くもなく、とにかくとっても快適なんだそうだ。
まあ、洗濯ものは外に干せないな…空気が汚いから、とは言っていたけど。
でも、空気の汚さなんて、その場にいるとわからない。
美味しい空気を吸って初めて気が付くものかもしれないな。


そういえば、先日、トンボが入ってきて大騒ぎしたとのこと。
トンボってそんなに高いところまで飛ぶのかあ。


その話の流れで、うちの家に入ってくるタヌキや鹿やイノシシ
の話をすると驚いてくれた。
でも、私的にどっちが凄い出来事かというと、
断然、銀座のトンボの方だろうなあ。。。。
田舎に住むのは簡単だけど、なかなか銀座には住めないし、
ましてや、全く緑の無い銀座の街に生きる
トンボの強さを考えると頭が下がってくる。


彼らは自転車で通勤して、たまの休みには高級車でドライブしたり、
ご夫婦で趣味にしているオペラの鑑賞をするという。
なんというか、私の日常とはかけ離れた世界だ。
アーバンライフだ。


そうかあ・・・オペラってちょっと頑張れば鑑賞可能なものなんだな。
つい昨日、某知事もオペラ鑑賞に来ていたよと教えてくれた。
話を聞かされると、一度観てみたいなあと思った。
今度の東京お出かけの際には、オペラの日程も探ってみよう。
新国立劇場なんかに行ってみたくなった。


彼は朝は4時に起きシャワーを浴びてから、日経新聞をくまなく読み、
どこでどんな質問をされても良い状態にしておくのだという。
そして、一日遅れで配達される大分合同新聞にも目を通しているという。


お昼には、近くにある吉野鶏めしを販売しているお店でいつも
鶏めしを食べるのだという。値段はこちらの7割増しって感じみたい。
そして、大分出身のマスターがやっている小さな散髪屋さんの
常連客なんだそうだ。


彼が昔と変わらずにヒトや家族に優しく、望郷の念をもち、
逞しい社会人となっていることがわかって、素直に嬉しかった。


大都会で生きるトンボのような彼に、今回銀座で会えたことがなんだか誇らしかった。